税務全般

税務の裁決事例や裁判例どれから読んだらいいの??

はじめに

先に、「税務の裁決事例や裁判例を読むメリット、読むコツ、無料サイトetc」の記事をアップしましたが、いつもお世話になっている会計人コースWeb様にも取り上げていただき、意外にも多くの方にお読みいただいております。

でも、これまで裁決事例や裁判例を読んだことがない方は、いざ読んでみようと思ってもたくさんある事例の中でどれから読んだらいいの?という感じで迷ってしまうと思います。

税法大学院に行っている方は、ご自身の研究テーマに関連する事例を読み込むんでしょうが、そうでない方はどんな事例から読み始めたらいいのか。。。

今回は、たくさんある裁決事例や裁判例の中からどんな事例から読んだ方がいいのかというテーマについて私が思うところを書いていこうと思います。

どんな事例から読んだらいいの??

まず、パッと思いつくのが、実務(仕事)で直面している論点に関係する事例から読んでみるという方法があります。仕事にも生かせる事例がヒットすれば、当然仕事にもプラスになるし、裁決事例や裁判例を読む訓練にもなり一石二鳥でしょう。ただ、裁決事例や裁判例を調べなきゃいけないような難しい仕事してないよという方だとこの方法はなかなかハードルが高いですね。

税理士事務所にお勤めの方であれば、仕事する際に市販の税務の専門書を読んだりすると思いますが、裁決事例や裁判例から引用している部分があれば引用元の裁決事例や裁判例が出典として掲載されているはずなので、その事例から読んでみるという方法もあります。

税理士試験受験生であれば、合格済みの税目の裁決事例や裁判例から読んでみるという方法もありかと思います税理士試験で合格済みの科目であれば、ある程度の基礎知識はあるでしょうから、裁決事例や裁判例も読みやすいでしょう。

税理士として独立開業を目指している方であれば、開業後に自分の強みにしたい分野の裁決事例や裁判例から読んでみるという方法もありだと思います。開業というモチベーションがあるので骨の折れる裁決事例や裁判例の読み込みも心が折れずに進むのではないかと思います。

おわりに

以上、ざっと思いつくものを挙げましたが、これらは実際に私がどの裁決事例や裁判例を読もうか悩んだ際にとっていた方法です。

あと、これは私見ですが、はじめのうちはあまり背伸びせずに読む事例を選んだ方がいいかなと思います。

ネットや税務情報誌で「〇〇事件」とか取りあげられている有名な事例についつい目が行きがちで、こんな事例よめたらかっこいいなとか、読んでみたいなって思うのはわかるのですが、有名な事例ほど、地裁、高裁、最高裁で判断結果が異なっていたり、複雑で難解な事例が多い気がします。

もちろん、ある分野を極めるなら避けては通れない有名事例はあるのですが、少し読んでみてダメそうなら無理に読み続けずに、他の比較的シンプルな争点の事例とか分量が少なそうな事例から少しずつ読み進めていくのがいいと思います。