印紙税

使用貸借契約書は印紙税の旧課税文書

税務の実務に携わっている方が、使用貸借契約と聞いて真っ先に印紙税のことを思い浮かべる方は少ないと思います。

法人税の論点や相続税・贈与税の論点を思い浮かべる方が多いのかなと思います。

使用貸借契約書と印紙税の関係はあまり知られていないと思うので今回はその点につき書いてみたいと思います。

使用貸借契約書は昔は印紙税の課税文書だった

実は、使用貸借契約書というのは、昔は印紙税の課税文書(旧16号文書)でした(これはあまり知られていないかと思います)。

ただし、平成元年3月31日をもって課税が廃止されていますので、今現在は印紙税の課税文書ではありません

ちなみに、使用貸借の定義は、民法第593条に定めがあり、旧16号文書も民法の使用貸借をいうものと定めていました。

 第五百九十三条 使用貸借は、当事者の一方が無償で使用及び収益をした後に返還をすることを約して相手方からある物を受け取ることによって、その効力を生ずる。

使用貸借が無償という点が賃貸借との最大の相違点であり、目的物を返還する義務がある点は賃貸借と共通ですね。

使用貸借契約書へ印紙貼ってませんか?

上記のとおり、今現在は使用貸借契約書は印紙税の課税文書ではないのですが、印紙を貼ってしまうミスも考えられます。

それは、土地の使用貸借契約書に印紙を貼ってしまうミスです。

というのも、土地の賃貸借契約書は現行の印紙税法上も課税文書(1号の2文書)とされているので、それと勘違いして印紙を貼ってしまうミスが起き得ます。

「土地を貸している=印紙必要」と早合点しないで、賃貸借か使用貸借か判断する必要がありますので注意が必要です。

また、万一上記のように印紙を誤って貼っても還付手続きが取れますが、還付手続きをとる手間が惜しいので、初めから間違わないようにしたいところですね。

おわりに

法人が契約当事者に含まれている場合、使用貸借契約には税務リスクがありますので、賃貸借契約が多いかと思いますが、それでも、オーナー社長と同族会社との土地使用貸借契約なんていうのは今でもあると思います。

冒頭でも書いたとおり、使用貸借というと、法人税や相続税・贈与税の論点に話が終始しがちですが、印紙税のことも頭の片隅に置いておくといいかと思います。

 

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