印紙税

印紙の貼り漏れ、消印漏れと過怠税

印紙の貼り漏れの場合、消印漏れの場合には、過怠税という税金がかかります。

過怠税も印紙税の一種なのですが、法人税の損金や所得税の必要経費に算入されない点が通常の印紙税と異なるところです。

過怠税の分類

過怠税がいくらなのかについては、以下の通り場合によって異なってきます。

場合分け 過怠税
印紙の貼り漏れ(原則) 本来貼るべき印紙の3倍

印紙の貼り漏れ(調査を受ける前に、自主的に不納付を申し出たとき)

本来貼るべき印紙の1.1倍
印紙の消印漏れ 消印されていない印紙の額面に相当する金額

印紙の貼り漏れとは

ここで注意なのが、印紙の貼り漏れの意義です。

印紙は課税文書の作成のときまでに貼り付ける必要がありますので、例えば、課税文書を作成した時に貼り漏れていて、後日それに気づいてあわてて貼った場合も「貼り漏れ」に該当します。

根拠は、印紙税法第20条にあります。

第二十条 第八条第一項の規定により印紙税を納付すべき課税文書の作成者が同項の規定により納付すべき印紙税を当該課税文書の作成の時までに納付しなかつた場合には、当該印紙税の納税地の所轄税務署長は、当該課税文書の作成者から、当該納付しなかつた印紙税の額とその二倍に相当する金額との合計額に相当する過怠税を徴収する。
 
ちなみに、作成の時点については、印紙税法基本通達第44条に定められていますが、国税庁HP質疑応答事例に表形式で以下の通り紹介されていますので引用させていただきます。

印紙税は、課税文書を作成した時に納税義務が成立し、その作成者が納税義務を負うことになります。
 ここにいう「作成」とは、単なる課税文書の調製行為をいうのではなく、課税文書となるべき用紙等に課税事項を記載し、これをその文書の目的に従って行使することをいいます。
 ですから、課税文書の「作成の時」(納税義務の成立の時)は、その行使の態様により、それぞれ次のとおりになります(基通第44条)。

順号 行使の態様 作成の時 例示
1 相手方に交付する目的で作成される課税文書 交付の時 手形、株券、出資証券、社債券、預貯金証書、貨物引換証、倉庫証券、船荷証券、保険証券、配当金領収書、受取書、請書、差入書
2 契約当事者の意思の合致を証明する目的で作成される課税文書 証明の時 各種契約書、協定書、約定書、合意書、覚書
3 一定事項の付込みを証明することを目的として作成される課税文書 最初の付込みの時 預貯金通帳、その他通帳、判取帳
4 認証を受けることにより効力が生ずる課税文書 認証の時 定款
5 本店に備え置くものに限り課税文書に該当するもの 本店に備え置く時 新設分割計画書
 
出典:国税庁HP質疑応答事例「印紙税 課税文書の作成時期及び作成者」(回答要旨)

おわりに

ただし、後日貼り漏れに気が付いて貼った場合、その課税文書だけ見れば印紙が貼ってある状態なので、当初作成時に貼ったのと区別できないから大丈夫でしょと思われる方も多いかと思います。

確かに、当初作成時までに貼り付けた場合と後日張り付けた場合で課税文書だけ一見すると分からないですが、後日張り付けたなと気づく方法はいくつか考えられます。

例えば、印紙は現金同等物なので、しっかり管理している企業では、印紙の購入や使用の履歴を管理している管理簿があるはずです。その管理簿を確認することで、各書類に対していついくらの印紙を貼ったのかがわかります。ですので、上記のような印紙の管理簿があれば、税務調査で確認され、後日張り付けた場合も見破られてしまうでしょう。

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