今回は主に経理マン向けの記事になります。企業の経理部の皆さん、決算スケジュール表を作ってますか?
決算スケジュール表というのは、具体的には、期末における決算業務について誰がいつまでに何を実施すればよいのかを管理する表のことです。
担当者 | 期日 | 実施事項 | 顛末 |
現場担当者+経理部Aさん | 3月31日 | 実地棚卸 | 済 |
経理部Bさん | 4月1日 | 残高証明書の入手・確認 | A銀行済、他未済 |
作成されている会社では各社さまざまなフォームで作成されていますが、作られたことがない方に少しイメージを持っていただくために上記に簡単なイメージを載せました。
決算スケジュール表作成のメリット
決算スケジュール表を作成することのメリットはたくさんありますが、私が思う主なものをあげれば以下の通りです。
メリット | 期待できる効果 |
期日意識を強める | 決算業務には期日があります。非上場会社であれば、株主総会や税務申告が最終期限、上場企業であれば、上記に加えて決算短信や有価証券報告書の提出期限もあります。これら各期限を決算スケジュール表に記載することで経理部員全体の期日意識を強める効果が期待できます。 |
抜け漏れ防止 | 決算業務は毎月行う業務ではないので、決算時にしか実施しない業務がある。事前に決算スケジュール表を作成することで決算時にしか実施しない業務の抜け漏れを防止する効果がある。 |
手戻り防止 | 決算業務はいくつもの業務項目を順序立てて実施していかないといけない。必ず前工程の業務が完了していないと次の業務に取りかかれないものが存在するため、前工程が完了していない段階で次工程の業務を行っても前工程の業務完了時に再度やり直しという手戻りリスクがある。事前に決算スケジュール表を、各業務のつながりを意識して作成することでこういった手戻りリスクを軽減できる。 |
経理部員の作業負担の見える化 | 決算スケジュール表に担当者を記載することで、特定の経理部員に業務負担がかかっているのが見える化でき、特定の経理部員への業務負担軽減に役立つ。 |
決算スケジュール表作成のコツと実際の運用
決算スケジュール表を作成する際は、経理部員全員+各部署の関係者が集まって作成された方が良いです。場所的に集まれない場合でも後日スケジュール表ドラフトを共有して全員で作成に取り組む必要があります。
自社内である程度決算スケジュール表が出来上がったら一度顧問税理士(上場企業の場合は監査法人)にも共有して助言を求めましょう。
なお、決算スケジュール表を作るのは当然ですが、決算開始前(3月決算であれば3月中)です。
実際に決算スケジュール表を運用しながら決算を実施する際の注意点としては、可能であれば毎日朝などに経理部員が集まってスケジュール表を見ながら進捗確認mtgをすることをお勧めします。スケジュール表作ってここに保存しているからみんな見てねのスタイルだと必ず見ない人が出てきますので顔を合わせてのmtgがお勧めです。誰かの業務が止まっていたら他の人がフォローするなど、早期に手を打つのが決算早期化には重要です。
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