はじめに
2019年12月末でこれまでずっとやってきたアメブロを閉鎖することにしていますが、アメブロでは会計税務関連書籍のブックレビューをたくさん書いてきました。
そこで、2019年12月末までにアメブロで書いてきた記事のうちブックレビュー記事を事務所HPの記事へ移行しています。
今回ブックレビューを書く、尾崎三郎著『詳説・自社株評価Q&A (五訂版)』(清文社,2017年)についてもアメブロで書いたブックレビューを一部加筆して再度感想とともにご紹介したいと思います。
ブックレビュー
税理士試験の相続税受験生ならば、財産評価の計算問題で必ず出題があるであろう取引相場のない株式の評価の論点ですが、実務でもこの株価評価ができると仕事の幅も広がります。
まず、実務で株価評価を行うには、相続税の財産評価基本通達の理解だけでは不十分であり、前提知識として法人税法の理解が必要不可欠です。つまり、法人税法の理解が不十分な状態では株価評価は出来ません。
この点は、資産税で有名な笹岡先生もセミナーでおっしゃっていました。
私自身は、税理士試験の相続税は受験しませんでしたが、TAC年内完結コースで株価評価まで一通り基礎をたたき込みました。
あとは、笹岡先生のセミナーを受講したり、専門書籍、裁決事例、裁判例などで自己研鑽をしています。
なので株価評価の本はたくさん持っているのですが、今回ご紹介する書籍は気に入ってます。
結構小さいサイズですが、内容は盛りだくさんです。
Q&A形式なので1項目読みきりで辞書的な感覚で使えます。
さらに、法人税法、所得税法上の株価評価や相互持合いの評価などなど一歩踏み込んだ記載があり実務には役立つと思います。
相続税法に受かるレベルの受験生ならばあまり抵抗なく読み進められると思います。